自営業ならiDeCoと小規模企業共済を組み合わせる資産運用

つみたて投資

自分で年金を作る方法として、iDeCo(イデコ)の他に、民間の個人年金保険や会社の財形貯蓄、

そしてNISA(ニーサ)があります。

2018年からは積立NISAという制度も始まりました。

自営業の人が、自分で運用するiDeCoとNISAについて紹介していきます。

Contents

自営業の人の自分年金づくり

自営業の人の自分年金づくりを考えてみます。

自営業の人は財形年金貯蓄は使えません。

iDeCo、個人年金保険、積立NISAは使えます。

その他にも、自営業の人向けの制度があります。

おすすめなのが「付加年金」です。

国民年金保険料に月額400円をプラスすると、将来の年金額を増やすことができます。

「国民年金基金」「小規模企業共済」も自営業の人向けの制度です。

どちらも、積み立てた金額に応じて、将来、年金(小規模企業共済は一時金も可)がもらえます。

iDeCoのように自分で運用するわけでないので、年金額が減ることもありません。

また、節税メリットもあります。

掛金は全額、所得控除になるうえ、受け取りの時もiDeCoと同じように優遇措置があります。

「付加年金」「国民年金基金」は、どちらも公的な年金の上乗せ制度なので、

併用することはできません。

付加年金

国民年金の第1号被保険者が任意で入ることができる制度です。

国民年金保険料に、月額400円プラスすると、将来、通常の老齢基礎年金に、

付加年金額が上乗せされます。

20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)付加保険料を納めた場合は、

付加年金9万6000円(年額)、8,000円(月額)がもらえます。

申し込みは、市役所及び町村役場の窓口で行います。

付加年金額

付加年金額=200円✖️付加保険料納付月数

例)

40年間納めた場合

付加年金

200円✖️480ヶ月(40年)=9万6000円

老齢基礎年金(約78万円)

約78万円+9万6000円=約87万6000円(年額)、約7万3000円(月額)になります。

iDeCoと小規模企業共済

iDeCoに、途中で引き出せる小規模企業共済を組み合わせる。

iDeCoとの組み合わせを考えるなら、小規模企業共済がいいでしょう。

国民年金基金の掛金は、全額、所得控除となりますが、iDeCoの掛け金と合算して

月額6万8000円が上限となります。

小規模企業共済なら、最高で月額7万円の掛け金を出すことができます。

iDeCoと合算しなくてもよいので、2つ合わせて最高で13万8000円の所得控除が適用できるのです。(付加年金にも入るなら、13万7000円が最高)

掛け金を多く出すことができ、より大きな節税メリットを狙うなら、iDeCoと小規模企業共済の組み合わせがベスト。

iDeCoは運用次第では、小規模企業共済より、多くの年金を受け取ることができます。

小規模企業共済は、年金額は決まっているものの、途中で引き出すことができるので、

お互いのデメリットをカバーできるというわけ。

小規模企業共済には貸付制度があるのも、自営業者にはうれしいメリットです。

自分年金の作り方一覧表

自営業者の自分年金の作り方比較一覧表
名称 iDeCO 個人年金保険(確定型) 積立NISA 小規模企業共済 国民年金基金
特徴 個人が掛金を積み立てて運用し、60歳以降に一時金や年金として受け取る 民間の保険会社が扱う商品。保険料に応じて、将来、決まった年金が受け取れる。 投資信託を対象に、年間40万円まで非課税で運用できる。(国が決めた基準を満たす投資信託) 個人事業主や会社役員の退職金を作るための制度。掛け金を払うと、廃業時や退職時に共済金(年金化一時金、または併給)をもらえる。 第1号被保険者の年金上乗せのための国の制度。掛け金の口数とタイプに応じて、60歳または65歳から年金(有期または終身)がもらえる。
加入できる人 20歳以上60歳未満 原則誰でもOK 20歳以上 自営業者または中小企業の役員 国民年金第1号被保険者
運用方法 自分で運用        (元本が確保される商品あり) 自分で運用しない 自分で運用        (元本が確保される商品なし) 自分で運用しない 自分で運用しない
期間 60歳まで 60歳までが多い 20年間 自分で決められる 60歳まで
手数料 口座管理手数料や金融商品の手数料がかかる かからない 金融商品の手数料がかかる かからない かからない
中途解約 できない できる できる できる できない
節税メリット 掛金を払う時 全額が所得控除 所得控除あり     (年間の払込保険料に応じて控除額が決まる。年間8万円超の保険料で、所得税で4万円、住民税で2万8000円の控除となる) なし 全額が所得控除        掛金は月額1000円〜7万円の範囲で設定でき、全額が所得控除となる。 全額が所得控除        掛金はタイプや口数によって違うが、月額6万8000円が上限。全額が所得控除となる。
運用中 運用利益が非課税 課税なし 運用利益が非課税       運用利益の全額が非課税となる 課税なし 課税なし
お金を受け取る時 優遇措置あり         受け取り方に応じて、退職所得控除や公的年金等控除が適用。 優遇措置なし 優遇措置あり         一時金受け取りでは、公的年金等控除が適用される。 優遇措置あり         公的年金等控除が適用される。
一言 運用に興味があるなら、iDeCOがおすすめ。自営業の人は掛金の上限も大きいので、節税メリットも大。 保険商品なので、年金受け取り前に本人が亡くなった場合は、死亡保険金がもらえる。 iDeCOと同じように自分で運用します。いつでも非課税でお金を引き出すことができるのがメリット。 途中でお金を引き出すこともできますし、積立金に応じて貸付制度もあります。掛金の余裕があれば、iDeCOと併用すると、節税効果が大きくなります。 自分で運用したくない人におすすめ。付加年金との併用はできません。iDeCOと併用するなら、掛金は合算して月額6万8000円が上限となります。

 

まとめ

自営業ならiDeCoと小規模企業共済を組み合わせる資産運用について紹介しました。

自営業の人におすすめ「付加年金」について紹介しました。

200円✖️付加保険料納付月数

40年間納めた場合

付加年金は200円✖️480ヶ月(40年)=9万6000円になります。

自営業の人向け制度の国民年金基金や小規模企業共済もついて紹介しました。

他の制度、商品を比較検討する際のポイント・概要を一覧表作成しました。

iDeCoと併用するなら小規模企業共済が節税効果が大きいことも紹介しました。

各種制度・商品「向き・不向き」は、人それぞれの収入・資産状況・家族構成・マネープランなど

様々な要素で異なります。

どれか一つに偏らず、各種制度・商品はバランスよく活用しましょう。

 

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