20代で始めるiDeCo(イデコ)のメリット・デメリット

つみたて投資

iDeCo(イデコ)は、毎月の掛金が全額「所得控除」、運用益が非課税がなど、大きな節税メリットを得られる、老後資金づくりに有用な制度です。

そんなiDeCo(イデコ)の加入資格が拡大されたのは2017年からで、

これからiDeCo(イデコ)を始めようと思っている人の年齢はさまざまでしょう。

今回は、老後まで30年以上の期間がある20代のうちから、「iDeCo」に加入するのはありなのか、なしなのか

20代で始めるiDeCo(イデコ)のメリット・デメリットを紹介します。

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「長い加入期間」を味方に老後資金を増やせる!

最大のメリットは、「長い時間」を使って老後の資産形成ができることです。

これは「元本を多く積み上げる」という意味でも、「長期投資で運用益をたくさん稼ぐ」という意味でも、とても大きなメリットをもたらします。

iDeCo(イデコ)の場合、どんな人も加入時には「ゼロ円のiDeCo口座」からスタートし、毎月一定の掛金を拠出していくことになります

20代のうちはiDeCoを活用せずに預貯金だけを積み上げていた人が、30代に入っていきなりiDeCoの口座に100万円を拠出するようなことはできません。

会社員の場合、ほかに企業年金があるなら毎月1万2000円、企業年金がないなら毎月2万3000円まで拠出できます。

公務員は毎月1万2000円です。

拠出できる上限額が毎月1万2000円だと、10年間で最大144万円の掛金を拠出することができます。

拠出できる上限額が毎月2万3000円だと、10年間で最大276万円拠出できます。

30歳まで「iDeCo」に未加入の人は、20代の10年間ずっと「iDeCo」に加入していた人と比較して、最大144万円~276万円の掛金を積み上げるチャンスを失ったことになるわけです。

掛金の全額が所得控除になるという税制優遇も取りこぼしたことになります。

20代は所得があまり多くないので、実質的な税率も高くないと思います。

仮に所得税と住民税を合わせた税率が20%の場合を考えてみます。

月1万2000円の拠出枠があったにもかかわらず、20代で「iDeCo」に加入しなかった人は「月1万2000円×12ヵ月×10年×税率20%」=28.8万円の税金を20代の10年間で「払いすぎ」てしまったことになります。

月2.3万円の拠出枠がある人なら、「月2万3000円×12ヵ月×10年×税率20%」=55.2万円もの税金を10年間で「払いすぎ」てしまったことになります。

投資をスタートするのには、iDeCo

20代で「iDeCo」を始めるもうひとつのメリットは、「早くから投資経験が積めること」です。

「iDeCo」で成功体験を積めれば、そのほかにも投資を行うモチベーションとなるでしょう。

たとえ、損失(含み損)を抱えたとしても、「iDeCo」で積立投資を継続し、数年後にマーケットが回復した際に元本を取り戻せたり、または運用益を獲得できたりすれば、これも最高の投資経験になります。

その後に多少のリスクがある投資を行っても、きっと精神的な余裕を持てるはずです。

20代で始めた場合は多少のリスクはとりやすいでしょうし、少額の分散投資であれば、損失に対する心理的なストレスもそれほど大きくはならないと思います。

60歳まで原則解約できない

iDeCoは、原則的には60歳になるまで解約できません

掛金の全額が所得控除になるというきわめて強力な税制優遇はありますが、20代の加入者の場合、受け取れるのが30年以上も先になる資産が一切、途中で解約できないのはとても厳しい条件と言えます。

そうしたデメリットを踏まえて、20代では「iDeCo」への加入を見送るのもありでしょう。

できれば「iDeCo」、に投入しなかった掛金の相当額を有意義に使いましょう。

自身のキャリア形成にその資金を用いるとすれば、その後の資産形成の余力を高めることになり、「使い道」としては有意義です。

仕事に役立つ資格を取る費用に充てる、専門知識を高めるための書籍購入に充てるなどして、20代後半から30代にかけて年収アップを実現できれば、20代で積み上がると想定される「iDeCo」の残高も、その後の年収増に伴う貯蓄の原資アップ(iDeCo以外の制度も活用する)で取り戻すことができるでしょう。

iDeCoへの拠出は見送るものの、そのほかの資産形成の原資に充てるのも選択肢の1つです。

掛金が所得控除になるというメリットは得られませんが、「NISA」や「つみたてNISA」を活用すれば、運用益が非課税になるというメリットは得られます。

NISAや、つみたてNISAの資金はいつでも解約できるため、「iDeCo」と違って資金の使い道にも選択肢が増えます。

まとめ

今回は、20代で始めるiDeCo(イデコ)のメリット・デメリットについて紹介しました。

  1. 長い期間、老後資金が増やせる
  2. 早くから投資経験が積める
  3. 60歳まで解約できない

iDeCoの場合、月額5000円から拠出できます。

無理のない拠出金額を設定して、老後の資産形成のベース作りと、投資経験を蓄積するために、iDeCoを始めてみてはいかがでしょうか。

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